
コールドプレート取付けイメージ(出所:三菱重工業)
JR東日本スタートアップ(東京都渋谷区)は12月12日、JR東日本青森商業開発(青森県青森市)およびフォルテ(同)と、青森市内にある商業施設で積雪発電による融雪システムの実証実験を行うことを発表した。
積雪発電の実証実験はこれまでも他箇所で実施しているが、社会課題解決を目的に、生活空間に社会実装するのは今回が初の取り組みとなる(フォルテ調べ)。
発電効率のほか、廃棄物を活用した資源循環モデルの可能性も検証
積雪発電は、スターリングエンジンを活用した発電機を用いて、雪を融かし発電を行う。外部からシリンダーを加熱・冷却し、内部の気体を膨張・収縮させてピストンを動かす仕組みだ。
熱源と冷水の温度差により、最大約1kWの発電が可能。従来の化石燃料を用いた融雪よりコストが小さく、ほかの再エネと比べても効率的に発電できるという。

(出所:JR東日本スタートアップ)
実証では、JR東日本青森商業開発が運営する商業施設「A-FACTORY」で、積雪発電を用いた敷地内の融雪を行い、人手やコストを要していた除雪の手間解消に挑む。また、施設から出るダンボールやりんご搾りかすなどの廃棄物を基に積雪発電の熱源となるペレットを生成する、地域の新たな資源循環モデルの可能性についても検証する。
なお、積雪で創出した電力は、2024年12月13日から2025年2月2日までの間に開催されるイルミネーションイベント「あおもり灯りと紙のページェント」における灯篭の一部の電力に使用し、地域の魅力発信に役立てる。

(出所:JR東日本スタートアップ)