九州経済産業局は3月7日、省エネ法に基づくエネルギー消費原単位の適切な管理や定期報告書などについて理解を深めるため、管内の事務所・工場などにおけるエネルギー管理担当者などを対象に、原単位の管理方法や具体的な事例について紹介する「正しい原単位管理セミナー&相談会」を開催する。
エネルギー消費原単位とは、A:エネルギー使用量(燃料の使用量、他人から供給された熱の使用量、他人から供給された電気の使用量)から、B:外販したエネルギー量を引いたものを、C:重量・面積・金額などエネルギーの使用量と密接な関係を持つ値で除したもので、計算式は(A-B)/Cとなる。
主なプログラム内容は、以下の通り。
セミナー
定期報告書の記載方法および中長期計画書作成の目的について
登壇者は、渡邊 照典氏・冨場 勝紀氏(九州経済産業局省エネ技術指導員)。省エネ法定期報告書の記入方法の中でも、特によくある記入ミスについて、事例を交えて説明する。併せて、中長期計画書の作成にあたっての目的やその活用方法についても紹介する。
正しい原単位管理方法
登壇者は、黒田 榮之助氏(九州経済産業局省エネ技術指導員)。原単位設定に関する現状と事例を交えた改善方法を紹介する。
資源エネルギー庁では、2016年より工場等でエネルギーを使用する事業者に対して更なるエネルギーの使用の合理化を促すため、「事業者クラス分け評価制度」を開始した。これは省エネ法の定期報告を提出する全ての事業者をS・A・B・Cの4段階へクラス分けし、クラスに応じたメリハリのある対応を実施するもの。これの開始を契機に「原単位平均1%改善」への関心が高まっていることを受け、この講演では1%の改善目標や事業活動を的確に反映した設定になっているかを確認する。
相談会
対応者は、同局省エネ技術指導員・職員。相談会の事前予約は不要。単位管理や省エネ法、補助制度など省エネ取り組みに関する質問や悩み解決に資する相談会を行う。
セミナーの開催日時は、3月7日13:30~17:00で、場所は福岡合同庁舎本館1階 九経交流プラザ大会議室(福岡県福岡市)。定員は70名(先着順)。参加希望の場合は、九州経済産業局エネルギー対策課 省エネ担当まで、メールかFAXで申し込む。
なお、省エネ法定期報告書とは、特定事業者又は特定連鎖化事業者が、その設置している工場などにおけるエネルギー使用量などを主務大臣に対して行う報告。
【参考】
- 九州経済産業局 - 「省エネ推進のための正しい原単位管理セミナー&相談会」を開催します