
熱交換器内蔵排熱回収型バーナ(出所:大阪ガス)
大阪ガス(大阪府大阪市)は2月6日、子会社のDaigasエナジー(同)が正英製作所(同)とともに、日本で初めて熱交換器内蔵排熱回収型バーナにおいて、都市ガスとアンモニアの混焼率30~100%での安定燃焼に成功したと発表した。
専用ノズルで燃料ガスと空気の混合を最適化
アンモニアは燃焼時にCO2が発生しないことから、脱炭素エネルギーの一つとして有望視されている。一方で、燃焼速度が遅いため安定燃焼が難しく、また燃焼時には窒素酸化物(NOx)が多く発生するなどの課題がある。
Daigasエナジーはこれまでも、約1600種類のガスバーナを自社開発してきたが、今回、Daigasエナジー独自の燃焼技術と正英製作所のバーナ開発技術を応用し、正英製作所製熱交換器内蔵排熱回収型バーナにおけるアンモニア混焼用の専用ノズルを開発した。
専用ノズルは、燃料ガスと空気の混合方法を最適化できるのが特徴。炉内の排熱をバーナ本体で熱交換し燃焼用空気を予熱するバーナの特性を活用することで、燃焼速度を高められる。
大阪ガスによると、Daigasエナジー実験施設のテスト炉に設置した熱交換器内蔵排熱回収型バーナ(燃焼量50kW)を使用した実証において、0~100%という幅広い混焼率での安定燃焼を実現したという。

排熱回収型バーナイメージ図(出所:大阪ガス)
大阪ガスグループは今後も、NOx低減などの課題解決に取り組み、早期の実用化を目指す。
記事出所: 『環境ビジネスオンライン』
2025年2月10日
出典