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パナソニック、完全生分解性セルロースファイバー成形材料を開発

開発した成形材料(出所:パナソニック ホールディングス)

開発した成形材料(出所:パナソニック ホールディングス)

パナソニック ホールディングス(大阪府門真市)は1月8日、これまで開発してきた植物由来のセルロースファイバーを高濃度で樹脂に混合する技術を応用し、海洋環境で完全生分解性を有するセルロースファイバー成形材料を開発したと発表した。2027年には海洋生分解性ペレットとして販売を開始する予定だ。

ポリプロピレンと同等の強度を実現

今回開発した素材は、セルロースファイバーのつなぎ部分を海洋生分解性の樹脂に置き換えた点に特徴がある。これにより、海洋での完全生分解性とともに、ポリプロピレンと同等の強度を実現した。

また、同社が展開している従来品「kinari」(セルロースファイバー55%)と同様、着色自由性が高い白色の樹脂ペレット化に成功したほか、素材そのものを褐色化させることや木質感の表現など優れたデザイン性も兼ね備える。これらの特性が評価され、日本バイオプラスチック協会が認証する「海洋生分解性バイオマスプラ」マークを取得した。

今後は、家電筐体や車載機構部材、大物家電外装、服飾衣料品、飲料・食品容器など幅広い用途での活用を目指す。

開発した成形材料を用いて作製したカップ(出所:パナソニック ホールディングス)

開発した成形材料を用いて作製したカップ(出所:パナソニック ホールディングス)


2015年に始まったセルロースファイバー開発

同HD MI本部は、2015年に石油由来の樹脂量を減らす研究開発を開始し、2019年に天然由来成分であるセルロースファイバーを55%濃度で樹脂に混ぜ込む複合加工技術を開発。2021年にはその割合を70%まで高め、2022年3月には植物由来の樹脂を使用したバイオマス度90%以上の成形材料を開発した。

同年12月には、複合化技術を植物由来樹脂(ポリ乳酸)に展開することで、完全生分解性の成形材料を開発。さらには、自然界の中でも微生物密度が低い海洋分野に着目し、今回の新材料開発に至った。

記事出所: 『環境ビジネスオンライン』 2025年1月15日 出典

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