
(出所:関西電力)
SkyDrive(愛知県豊田市)は11月7日、関西電力(大阪府大阪市)と、大阪・関西万博を機に運用を開始する「空飛ぶクルマ」の充電設備を共同開発すると発表した。充電設備は、2023年度中に飛行試験場に設置する予定で、その後、万博会場となる夢洲の離着陸ポートに設置する。
高電圧・大電流により、超急速充電が可能
両社は2022年、資本業務提携契約を締結し、「空飛ぶクルマ」の実用化に欠かせない最適な充電設備の研究・開発を共同で実施してきた。
今回手がける充電設備は、高電圧・大電流による超急速充電が可能で、待機時間を短縮できる。両社は、同設備について、効率的かつ収益性の高い運航が可能となり、また将来的にグローバル市場での運航を見据えた汎用性も兼ね備えていると説明する。
関西電力は現在、空飛ぶクルマの充電インフラ事業への参入を見据えて、空飛ぶクルマ用充電設備の開発や離発着ポートへの電力インフラ導入支援の検討を進めている。
期間中、万博会場内ポートと会場外ポート間を飛行
SkyDriveが開発した空飛ぶクルマは、最大搭乗人数3名(操縦士1名・乗客2名)のマルチコプター型eVTOL(電動垂直離着陸)航空機。2019年に初めて有人飛行に成功。2021年には国土交通省により、型式証明申請が受理された。
同社は2月、「2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)」の「未来社会ショーケース事業出展」において、「スマートモビリティ万博」空飛ぶクルマの会場内ポート運営の協賛企業に選出された。期間中、万博会場内ポートおよび会場外ポートをつなぐ2地点間において、空飛ぶクルマの運航を実施する予定だ。
なお、「スマートモビリティ万博」には、同社のほか、ANAホールディングス(東京都港区)、日本航空(同・品川区)、丸紅(同・千代田区)、Joby Aviation Inc. (米国・カリフォルニア州)が参加する。

大阪・関西万博の会場イメージ図(出所:2025年日本国際博覧会協会)